65歳以上の男性では、心房細動に要注意というニュースです。
これは、『健康日本21推進フォーラム』の発表によるもので、心房細動の実態調査を行った結果、65歳以上の男性では、実に10人に1人が心房細動と診断されたということです。心房細動は脳梗塞を引き起こす危険因子としても有名で、心房細動自体が新たな国民病として認識されそうな結果が出ました。
患者の多さという点以外にも、実は大きな問題がひとつ。それは、患者本人が病態を認識していないという点です。
この調査では、「自発的な受診で心房細動を発見された人が心房細動通院患者の4割」「一般生活者(心房細動と診断されたことのない人)の7割が、心房細動になると脳梗塞になる危険性が高まることを知らない」「通院患者でも心房細動による脳梗塞が重症化や死に至ることへの認識が薄い」といった結果が発表されています。
これはつまり、いかに心房細動に対して危機感が持たれていないか、ということを証明する結果でもあります。
心房細動は、脈をとったり心音を聞いて疑うことが可能ですが、正確な診断には心電図検査が必要。60歳を過ぎると急激に患者数が増加するとも言われているので、定期的な健康診断でいち早く異変を感知できるように気をつけておきましょう。