内閣府が13日に発表した「母子保健に関する世論調査」によると、妊婦が身に付けて周囲に知らせる「マタニティマーク」を男性の6割近くが知らないことが分かった。ダイヤル「#8000」でつながる小児救急電話相談の存在を知っている人も1割にとどまった。少子化解消への取り組みが急務となる中、育児支援策が十分に浸透していない実態が浮き彫りとなった。
同種の調査は今回が初めて。今年7月、全国の成年男女3000人を対象に面接方式で行われた。有効回収率は62.3%。
公共交通機関などで妊婦への配慮を促すために導入されたマタニティマークについて、言葉だけも含め「知っている」と答えたのは、女性63.8%に対し、男性は41.4%。60歳以上は男女でも半数に満たなかった。
小児救急電話相談を「知っている」と答えた人は10.2%で、子育て世代の30代でも26.1%にとどまった。男女別では男性4.6%、女性は14.9%だった。また、自治体が不妊治療費の一部を助成する制度について「知っている」と答えた人は35.0%だった。
虐待やその被害が疑われる児童を発見した場合、児童相談所など行政機関に知らせる義務があることについて、「知っている」と答えた人は61.7%だった。
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