こんな実験がありました。
末期がん患者を無作為に選んで、
AとBの2つのグループに分けます。…
彼らから遠く離れたところに住む
10人の健康な人に、Aグループの患者さん
10人の名前を伝えて回復を祈ってもらいます。
Bグループの患者さんには、まったく何もしません。
その結果は、驚くべきものでした。
祈ってもらったAグループの患者さん
(自分が祈ってもらっているとは知らない)は、
あきらかに回復率が高かったのです。
祈っている人は、相手が誰かも知らないし、
祈ってもらっている人は何も聞かされていない
にもかかわらず、です。
何回実験しても、また
ニューヨークの病院の患者さんでも
ロサンゼルスの病院の患者さんでも
同じ、という結果になりました。
祈りの効果には、距離も関係がないことが
わかったのです。
現代の科学では、そのメカニズムは
まったく解明されていませんが、
その効果は、科学的に証明できたわけです。
それほどまでに
祈りには力があるのです。
私がおもしろいと思ったのは、
祈るほうも
たいして信心深い人ではなく、
特別に気合いをいれて(!?)
祈ったわけでもないのに、
効果があったという点です。
キリスト教や仏教の熱心な信者でなくても、
自分の祈りの効果を信じていなくても、
効いたというのですから驚きです。
自分のために祈っても
無心の状態にはなれませんが、
誰か自分よりも大変な人を思い浮かべて
祈ってあげると、一生懸命になれます。
あなたよりも経済状態が悪かったり、
病状がひどかったり、
人間関係に苦しんでいたりする人のために、
ぜひ祈ってあげてください。
そういう人が
まわりに思い浮かばない人は、
外国で戦争やテロの犠牲になったり、
食べ物を満足に食べられない
子どもたちのために
祈ってあげてください。
すると、不思議なことに、
心が安らかになってきます。
無心になって人の幸せを祈ると、自分にも
それが返ってくるからです。
愛は、差し出すことで、
いくらでも自分の中から湧いてくるという
不思議な性質を持っています。
でも、相手からその見返りが欲しいと
思った途端、
愛が返ってこないと感じてイライラしたり、
落ち込んだりします。
欲しいと思うと手に入らないのに、
他人にあげようと思った途端に
手に入るとは、ユニークな仕組みです。
人間の心に、この仕組みが
プレインストールされているのなら、
宇宙の摂理が
そうなっているのかもしれません。
もし神様がいるとしたら、
ユーモアのセンスがありますね。
「与えるものは、与えられる」
のです。