むち打ち症は、交通事故など外部からの強い衝撃を頭部に受け(揺さぶられ)、外傷性をあまり伴わない症状(頭部・首・肩・腕・腰等々の痛み)をいいます。
そして、むち打ち症は5種類に分類されており、その中の1つ・バレ・リュー症状型は、吐き気を伴う頭痛が自覚症状として表れます(耳鳴り・視力の後退なども含む)。
バレ・リュー症状型の場合、病院できちんとした精密検査を受け、詳細にチェックしてから診断に取り掛からなければなりませ。何故なら、吐き気など頭部の痛みが脳内に原因があると考えられるからです。
まずレントゲン検査によって、骨の異常の有無を確認しなければなりません。そしてMRI(磁気共鳴画像診断法)で脳内を確認する必要があります。むち打ち症は頸椎(首)捻挫からくるものですが、交通事故の際、頭部自体も強く打っている可能性があります。そのため、外傷性脳梗塞や脳内出血を引き起こしている場合もあるからです。もちろん、それに伴い脳波チェックも診断されなければなりません。
脳内にまったく異常が見られなくても、酷い吐き気や頭痛に見舞われるのがむち打ち症の厄介な部分と言えるところです。そういう場合は、第一に安静にすることが肝心です。絶対に無理をしてはいけません。そして吐き気や頭痛が治まった時、整体院やカイロプラクティックで手技療法・マッサージなどを受け、身体全体の筋肉の緊張をほぐしてもらってください。何故なら、吐き気や頭痛が頭部から来るものでなければ、衝撃によって身体のバランスが崩れてしまった可能性が考えられるからです。
衝撃によって崩れた身体の筋肉バランス(緊張・硬直)をおざなりにすれば、血液循環が益々悪くなり、吐き気や頭痛といった症状が慢性的になってしまいます。
整体院やカイロプラクティックで筋肉バランス・緊張緩和をすることで、血液循環もスムーズになり自律神経バランスも改善されていきます。そして、吐き気・頭痛といった他人では到底理解できない辛い症状が緩和されていきます。
むち打ち症による吐き気・頭痛は、全体の17~29%に及ぶといわれています。そして、そのほとんどが頚部痛も誘発しています(単独症状は微少)。
交通事故・衝撃の強弱にもよりますが、43%の人は1ヵ月以内で症状の改善が見られます。その一方、33%もの人が吐き気・頭痛に悩まされ、6ヵ月以上経っても通院を余儀なくされている現状があります。