将来の体外受精に備え、未受精の卵子を凍結保存する生殖医療の技術について、日本生殖医学会は23日、健康な独身女性にも認める、とする指針案をまとめた。晩婚化が進み、将来的に妊娠を望む女性が、若いときの卵子を残したいという希望に応える一方、ルールなく技術が広がらないようにする。9月の理事会などを経て、年内にも最終決定する。
夫婦間での不妊治療では、体外受精で余った受精卵を凍結保存する手法が普及しているが、未受精の卵子では技術的に難しい。
ただ、がんの治療などで卵子に障害が起きる恐れのある独身女性らでは試みられている。またいわゆる「卵子の老化」の心配から、「若いうちに卵子を保存しておきたい」という健康な独身女性の声に応じ、独自にサービスを提供する医療機関も出てきている。